カウンセリングを受けるって??

 名前だけはとても世間に知られるようになった“カウンセリング”と“カウンセラー”では、実際にカウンセリングを受けたことがある人はどのくらいいるのでしょうか?これについて、正確なデータはありません。理由のひとつとしては、とはいえ何がカウンセリングなのか?が正確に定まっていないことがあります。


 例えば「病院に行ってカウンセリングを受けた」ものだけにするのか?「個人経営のカウンセリングルームに行った」も含むのか?「無料の電話相談を利用した」は」どうとらえるのか?などなど基準が曖昧です。どれもカウンセリングとも言えますし、全部利用したことあるけれど辛さは少しも変わらないのであれば…。どうなのかなとも。


 また“カウンセラー”とは何なのか?ということも疑問の一つではないでしょうか?
医師免許や弁護士資格、教員免許や運転免許のように“カウンセリング”という国家資格はまだありません。では、素人でも良いのか?と言われればそれは良くないでしょう。やはり人の心の問題に触れることのあるカウンセラーですから、一定の知識を持っていることは大前提になります。そのうえで、話の聴き方や話の捉え方についてのトレーニングをしている者が“カウンセラー”と呼べるのではないかと私は思っています。


 では、その“カウンセリング”ですが、日本ではまだまだカジュアルなメンタルケアのツールにはなっていないと感じています。実際カウンセリングに見える方の中には、ノートを持参して「教わった事を書き留めたくて」とおっしゃる方もいますし、なぜか少し怯えている方もいます。「ごめんなさい!私上手に話せないのです」と謝られる方も。
カウンセリングは身近なものに例えるなら、薬ではなくサプリのようなものです。もちろん心身の状態が深刻な場合もカウンセリングは用いられていますが、産業カウンセリングや、個人経営のカウンセリングルームはあくまでもあなたの心身の状態を“普段程度”に保つためのものであると捉えてほしいと思っています。明らかな病状があり、普段と同じように生活できない時には病院や薬を使う事でしょう。それに対しサプリは、何となく疲れるなぁ。生活習慣が乱れ始めたから一応飲んでおこうかなぁ。これを飲んだら元気になれそうだなぁ。という段階で使う方が多いのではないでしょうか。


 このように満を持して臨むものではなく、自分の定期的なメンテナンスとしてカウンセリングを活用していただきたいと思います。「こんな内容でも良いのですか?」ともよく聞かれますが、あなたが“ちょっとこれ誰かに言いたい!!”と思った内容はすべてカウンセリングの対象の内容です。


 わざわざ誰かに言うほどの事でもないけれど、誰かに話したいことを自由に話せることが健康維持の第一歩です。

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