レジリエントな人

皆さんもこの言葉を耳にされたことはあるでしょうか?
最近よく耳にする言葉の一つかもしれません。

・逆境に強い
・打たれ強い
・困難をはねのける力がある
などと解釈されている方も多いでしょう。また、日本ではこのレジリエンスと根性論が同じように解釈されてしまいがちではないかと思います。

「レジリエント」とは“レジリエンスな力を持った人”のような意味合いですが、ではこの“レジリエンス”とはなんでしょうか?

辞書などでみると「弾性」や「回復力」とでてきます。
人にあてはめるならば、「しなやかさ」や「元通りになる力」を言うでしょうか。では、人のしなやかさや元通りになるということをどのように捉えれば良いでしょうか。

私が中学生のときにある先生から「針金はずっとねじっていると折れるのに、輪ゴムは同じようにしても切れない。この理由が分かるかい?」と聞かれたことがあります。先生は正解として「針金は刺激を加えられることにより硬くなり折れる。」と、教えてくれました。
そして「輪ゴムはしなやかで柔らかいからきれないんだよ。」とも。

このやりとりを私はよく思い出します。
ぐにゃぐにゃで根性のかけらもなさそうな輪ゴム。
しなやかで強く万能そうな針金。

レジリエントなものはどちらなんだろうな?とよく考えます。

大きく時代や文化が変わろうとしている今。「弾性」や「回復力」は人間だけだなく、企業や社会にも強く求められるものの一つではないかと私は考えます。

レジリエントは集団の中の誰かだけに必要なものではないと思います。
ひとりひとりが自分のしなやかさを保ち、しなやかな集団を形成すること。そして、しなやかな集団がどんな困難もしなやかに乗り越え回復し、元通りの健やかな日々を送ることができるよう目指せることができた時。
その集団は健全であると言えるのではないでしょうか。

執筆 株式会社 FOKUA 産業カウンセラー武浩美

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